RSウイルス感染症

投稿日:2012年11月12日|カテゴリ:医療ニュース

今年は乳幼児に多い「RSウイルス感染症」の患者さんが急に増え、過去最多になっています。
8月から患者数が急増し、9月には昨冬のピークを上回りました。10月中旬以降、報告数はやや減ったものの依然として高い水準です。
冬に向かってさらに増える恐れもあるので注意が必要です。

RSウイルスはとても感染力が強く、2歳までにほぼすべての子供がRSウイルス感染症にかかります。
大人を含めて誰もが何度もかかる病気で小学生以上の場合は軽い症状で1週間ほどで回復することが多いのですが、乳幼児では重症化することもあります。
特に6ヶ月未満で感染すると、肺の機能が十分発達しておらず抵抗力も弱いため、肺の奥の細い気管が炎症を起こす「細気管支炎」や「肺炎」に至る恐 れがあるため注意が必要です。感染者の1〜2%にあたる2万人程度が毎年入院すると考えられており、子供ではロタウイルスと並んで入院患者が多い感染症で す。

せきが続くなど「子供の様子がいつもと違う」と思ったら、重症化する前に早めに医療機関を受診しましょう。

【流行期】
冬から秋といわれてきたが、最近は夏も

【潜伏期間】
一般には4〜6日

【感染経路】
つばなどの飛沫や接触

【乳幼児などにみられる症状】
鼻水とせきでかぜに似た症状が2〜3日続いた後、ゼーゼーという呼吸になったり、哺乳力が落ちたりする。
通常は2〜3日で改善に向かい、7〜10日で治る。細気管支炎になることも多い。

【重症化のサイン】
発症直後に発熱し、熱が下がった後にせきなどが続くと要注意となる。(症状が楽になるように湿度を60%以上に保ち、縦抱っこをして可能な限り泣かさないようにするとよい。)
せき込んで水や食べ物を吐き出したり、呼吸が浅くゼーゼーして息を吐きにくくなったりしたら重症化しているサイン。
熱の有無にかかわらず早めに医療機関を受診する。

症状をみながら、重症化のサインを見逃さないようにするのが重要。

【検査】
鼻汁を使った検査キットが2011年10月から1歳未満の乳児に保険適用。
慌てずにかかりつけ医に相談することが大切。

【治療法とワクチン】
特別な治療法はなく、予防用のワクチンも今のところない。

【ウイルスの排出期間】
通常3〜8日

【主な対策や予防法】
食器やタオルは共用しない。
妊娠36週までに産まれた早産の子供や心臓に疾患を持っている子供などは、重症になるのを予防する注射薬「パリビズマブ」の投与も(保険適用は限定)。
外出先から帰った家族は手洗いを徹底する。せきが出る家族はマスクを着用。