成長ホルモンの病気 ~低身長~

投稿日:2012年12月17日|カテゴリ:医療ニュース

【成長ホルモンの病気 〜低身長〜 】
成長ホルモンは体を大きくする作用がある。体が育つ時期に体内で十分分泌されないと平均よりも背が低くなる原因になる。低身長は必ずしも病気では ないが、 多くの人が気にすることも確か。子供の身長が平均値から離れ始めたら原因を早く突き止めて手を打てる場合もある。不足している成長ホルモンを補う治療など が選択肢だ。

普段から身長が低いと気にする人も多いが、医学的には標準と比べ極端に背が低いケースを低身長と呼んでいる。同じ年齢の平均身長と比べてどの程度 違うかを 「標準偏差(SD)」という指標で調べる。平均より2SD以上マイナスだと低身長と判定する。例えば男子なら6歳の平均身長は113.3センチメートル で、103.8センチメートル以下が目安だ。小学校ならだいたい2学年下の子と同じ身長で、100人で約2人が当てはまる。

ただし、低身長に分類されても約9割は病気ではないという。両親も小柄などの生まれつきの体質などが原因だ。残りの1割が病気で、「成長ホルモン分泌不全性低身長症」などが含まれる。

<原因>
脳下垂体からの成長ホルモンが少なく、身長の伸びが不十分になる

<発見方法>
親が身長曲線を活用して子供の成長を見守 ることが大切。
低身長かもしれないと思う場合は、成長過程を目に見える形にすると分かりやすい。母子手帳にも載っている身長曲線が役立つ。平均的な伸び方を示したグラフが描いてあるので、差が一目で分かる。ただ母子手帳のグラフは3歳までで、その時点で記入が途絶えてしまいがち。
最近は子供の身長を入力するだけで面倒な計算なしで平均より2SD以上マイナスかどうか分かるホームページなども開設されているので、利用 してみるのもいい。
子供は心身に何らかの不調があると成長にも影響する。

<治療方法>
極端な低身長 10歳ごろまでに把握しホルモン治療を行うのが先決。
低身長で腎臓や心臓などの基礎疾患がない場合、血液検査で成長ホルモンの分泌具合などを調べる。基準値より少なくて低身長症と判断されたら、体外から注射で日々補う治療などが選択肢になる。
ただし、成長ホルモンは効果が期待できる時期が限られている。よく効くのは「前思春期」で、男子は4~11歳、女子は4~10歳ぐらいまで
自宅で注射でき、安全性の高い成長ホルモン療法だが、体質によっては発疹や頭痛、吐き気などを催すこともある。

ホルモン療法の治療費は比較的高いが、公的な補助制度もある。医師らに相談し、当てはまるかどうか確認したうえで、必要な手続きをする。ただ未成 年でも 2SD以内の差に当たる男子なら156.4センチメートル、女子なら145.4センチメートルを超えると助成を受けられなくなる。自由診療でも投与を続け られるが、負担が重くなるので注意したい。
世の中には背を伸ばすとうたうサプリメントや装置なども数多いが、科学的根拠がはっきりしない場合が大半だ。親は子供の成長を見守り、異変に早く気付くよう心がけたい。もし異変があっても冷静に対応することが大切だ。